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Rich Carey / shutterstock.com

2月下旬、スペイン南部ムルシアの海岸にマッコウクジラの死骸が流れ着いた。このオスのクジラは30キロ近くのプラスチックのゴミを飲み込んでおり、海のゴミ問題の深刻さを浮き彫りにした。

調査にあたった「エル・バジェ・ワイルドライフ・レスキューセンター」によると、このマッコウクジラは、ゴミを飲み込んだことで胃がショック状態に陥り死に至ったという。胃袋の中からはビニール袋やネット、ロープ、さらに燃料などを入れるポリ容器まで出てきたという。

専門家によるとクジラはプラスチックを排泄することができず、バクテリアへの感染が原因で腹膜炎を起こしていた。

マッコウクジラはアメリカで絶滅危惧種に指定されている。今回見つかったオスは体重6トン以上、体長は33フィート(約10メートル)以上だった。マッコウクジラは通常はイカを食料とし、平均寿命は人間と同等の70歳だ。

地元自治体はマッコウクジラの死を受け、海のプラスチックゴミ問題の深刻さを訴えるキャンペーンを開始した。

プラスチックゴミは海洋生物らに重大な脅威を与える。最近の調査によると、地球上の海には5兆ものプラスチック片が漂っているとされている。しかも、海に捨てられたプラスチックゴミの総重量は、2050年までに魚類の総重量を超えると見られている。

生物学者でダイバーのDaniel Schneiderはクジラの死体の写真を添付したツイートで、次のように述べた。

 「若いマッコウクジラの死体がスペインの海岸で見つかった。クジラはがりがりに痩せて餓死していた。胃の中には大量のプラスチックゴミが入っていた。大切な海がプラスチックごみで埋め尽くされつつある。人類はプラスチックへの依存を断ち切らなければならない」

EUは2030年までにすべてのプラスチックをリサイクル、あるいはリユース可能にすることを推進している。さらに、世界中の機関が生物分解性のないプラスチックの完全廃止を検討中だ。

一方で、この問題の深刻さを認識した人々たちは自らの意思で立ち上がり、海岸や海の清掃活動を続けている。

編集=上田裕資

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