ウーバーから名門VCに転職した女性が描くスタートアップの未来

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全社で怪獣のコスプレをする企業文化

All RaiseはKadavyのパートナー就任を歓迎するコメントを発表している。Kadavy自身は、自分が女性だから採用されたとは感じなかったといい、その点についてRedpointに感謝しているという。

「最近まで自分が初の女性パートナーであることを考えもしなかった。採用プロセスにおいて性別の話題は一切出ず、自分が女性だから選ばれたとは全く思わなかった」と彼女は述べた。

Kadavyは、コンシューマ事業へのアーリーステージ投資を担当しながら、他の領域にも柔軟に投資するRedpointは自分に最適だと感じている。彼女によると、Redpointに勤める友人からバーに誘われたのが最初のアプローチだったという。

これをきっかけに、Kadavyはウーバーでの激務の合間を縫って同社のパートナーとランチやディナーをするようになった。彼女は、Redpointのパートナーたちが全社会議でティラノサウルスの着ぐるみを着るといった陽気な雰囲気が気に入ったという(Redpointは設立時のコードネームがティラノサウルスを意味する” T-Rex”だった)。

「Redpointは大家族のような会社だ。長い時間を一緒に過ごすことになるため、フィット感は私にとってとても重要だった」と彼女は話す。

Kadavyは、自身が「アウトライアー(外れ値)」と呼ぶ、全く新しい分野のコンシューマ事業を発掘したいと考えている。これらの企業は、独自のカテゴリを築くことができれば大成する可能性がある。彼女がかつて投資を担当した「Patreonga」が良い例だ。同社のビジネスモデルは先例がなかったが、昨年にはクリエイターらに総額1億5000万ドル(約160億円)を支払うほど成長を遂げた。

Kadavyがウーバーに在職した期間は短いが、物流ビジネスへの関心が高まり、事業を成功させるための知見を多く学ぶことができたという。Dharmarajによると、物流ビジネスを立ち上げた起業家がVCを選ぶ際、Kadavyの存在が有利に働くという。

「起業家たちがVCに求めているの業界の経験が豊富なメンターだ」とDharmarajは話した。

編集=上田裕資

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