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私たちの脳は、不具合を見つけ、問題を探し、批判・判断し、不平を言うようにプログラムされている。仕事に熱意を感じているか、満足しているか、喜びを感じているか、幸せかどうかは関係ない。脳の目的は防御であり、励ましではないのだ。

しかしガウダットによると、私たちの生活はほぼポジティブなものでできている。それを無視して、脳の初期設定どおりにネガティブなことに集中すれば、誤った決断を下してしまい、享受できたはずのものを失ってしまう。

心理学者はこれを「ネガティビティー・バイアス」と呼ぶ。ネガティブな経験はポジティブな経験に比べ、人間の精神にはるかに強い感情的影響を及ぼす、というものだ。これにより、利益を得るよりも損失を避ける方を選ぶ「損失回避」の状態に至る。

ガウダットの分析から、私は思考や行動に関する自分の経験を思い出した。高校卒業を控えた私は、進学先としてカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校を第1に志望していたが、学校の進路指導員や複数の友人から絶対に無理だと言われた。私はネガティビティー・バイアスにまんまとはまり、不合格という損失を避けるため出願をためらっていた。

締め切り日が迫ると、何事にも良い側面を見いだすイタリア人移民の父から、挑戦してみるよう説得された。「入学できなくても何も変わらない。でも合格できたら、幸せになれるだろう」と父は言った。

そして私は出願し……不合格となった。可もなく不可もない成績だったからだ。しかし、そこで予期せぬことが起きた。私にユニークな経験と才能があると考えたある教授が、自分のプログラムに入るようにと電話をくれたのだ。

「もう一度出願し直しましょうか」と聞くと「その必要はない。事務局には話してある。すでに入学許可は出ている。新学期に会おう」との答えが返ってきた。

父との一度の会話が、私の考えを変えた。私の考えが、行動を変えた。私の行動が、人生を変えた。これがポジティブ思考の機能する仕組みだ。

ガウダットによると、私たちには悲しみや苦しみ、不安、懸念を長引かせる力がある。しかし幸運なことに、私たちにはこのシステムを「デバッグ」(バグを見つけて修正)する能力もある。

幸せになれるかどうかは、あらゆる考えをどうやってコントロールするかにかかっている、とガウダットは言う。前向きで喜びにあふれた幸せな将来は、そこに考えを向けさえすれば、手の届くところにあるのだ。

編集=遠藤宗生

リチャード・ブランソントニー・ロビンズコーチ

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