米最大級の「フィットネスクラブ帝国」創業者が歩んできた道

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売上は昨年、160億円に

Geislerによると、「Xponential Fitness」の事業モデルは、TPGのパートナーであるMark Grabowskiとのコラボレーションを通じて誕生した。様々なフィットネスブランドを一つの傘の下に束ねるコンセプトは既に存在していたが、他社の多くは資本力や資本政策に課題を抱え、ブランド戦略に失敗していた。GeislerはClub Pilatesの買収をきっかけに、こうした課題を克服して特化型フィットネスブランドの帝国を築くことを目指した。

Geisler は、ホールディングカンパニーが傘下の企業にシェアードサービスを提供することも検討したが、Xponential Fitnessには最小限の機能しか持たせないことに決めたという。同社では、ブランドごとに社長やチーフ・マーケティング・オフィサー、不動産担当ディレクター、建設プロジェクトマネジャーをコアメンバーとするフランチャイズパートナー支援チームを組成しているほか、傘下のブランドを分析・評価して将来のポートフォリオ戦略を策定している。

「こうしたプロセスを経て、現在のバーエクササイズ、ヨガ、ピラティス、スピンから成る4つのコア分野に決定した。今後は、最近人気のローイングやストレッチを強化していきたい」とGeislerは話す。

現在、複数のブランドと買収交渉を行っているが、買収を効率的に推進するための専門チームも設置しているという。Xponential Fitnessの売上は2017年に1億4800万ドル(約160億円)に達し、今年はさらにアグレッシブな目標を掲げている。

「今後数ヶ月で現在進行中の買収案件をクローズし、それぞれのブランドを支援するハイレベルなチームを組成する。また、熱意のあるフランチャイズパートナーと契約し、個々のブランドが堅調に成長していくようにClub Pilatesで培ったノウハウを活かして手厚いサポートを提供していく」とGeislerは話した。

編集=上田裕資

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