米最大級の「フィットネスクラブ帝国」創業者が歩んできた道

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「Xponential Fitness(エクスポネンシャル・フィットネス)」は、多くの特化型フィットネススタジオを傘下に持つ企業だ。ポートフォリオには、「Club Pilates」(急成長中のピラティスのフランチャイズ)や「CycleBar」(インドアサイクリングのフランチャイズ)、「StretchLab」(パーソナライズされた1対1のストレッチサービス)、「Row House」(ローイングマシンを使ったフィットネスジム)などが含まれる。

同社の創業者兼CEOのAnthony Geislerに事業モデルや起業の経緯について話を聞いた。Geislerは、カリフォルニア州オレンジカウンティの労働者階級の家庭で育ち、幼いころから起業家精神にあふれていた。

彼は週末には母親が営むクリーニング屋を手伝い、家族の中で初めて大学に進学した。南カリフォルニア大学を1999年に卒業すると、ウェブ開発会社を友人と立ち上げ、約1年後に2万ドルで売却した。

その後、パートナーとカジノ向けゲームソフトの開発会社を興し、ラスベガスの大手カジノに65ものソフトを販売した。この会社の評価額は、2000年1月時点で1億7000万ドルに達した。

そして2001年のドットコム・バブル崩壊後、Geislerはカリフォルニア州コスタメサにある小さなボクシングジム、「LA Boxing」でトレーニング中に新たな事業を思いついたという。

「私はジムのオーナーと懇意になり、LA Boxingの価値が過小評価されていることに気が付いた。私はジムを買い取り、格闘家向けからマス向けにビジネスモデルを変えてフランチャイズ化を図った。2012年には全米35州で200拠点を運営し、最大規模のジムに成長した。同年にUFC GYMに会社を売却し、2014年まで経営に携わった」とGeislerは話す。

Geislerは特化型ワークアウトに新たなチャンスを見出し、カリフォルニア州で小規模なピラティススタジオを数ヶ所運営する「Club Pilates」を2015年に買収した。彼はLA Boxing時代の部下を引き抜き、Club Pilatesのフランチャイズ展開を図った。現在では約750件のフランチャイズ契約を締結し、340以上のスタジオを展開している。最近になってTPG Growth から出資を受け入れている。
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編集=上田裕資

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