ケンボールクックが自社の将来に向け、期待をかけているのがデータ収集だ。同社のチームはすでに、どの歩道をどのくらい人が歩いているかに関するより正確かつ詳細な情報を収集できるようになっている。
自分がどのくらいの電力を生産しているか、ユーザーが確認することができるアプリも開発した。ケンボールクックは、「都市をよりスマートにすることに特化した、10億ドル規模の企業を目指している」。
同社の今後
ペイブジェンは3月、中東の主要な空港に初めて、常設のインスタレーションを完成させた。路面の一部にはその上を歩くとライトが点灯し、アニメーションが再生される部分も設けた。ペイブジェンの技術を遊び心ある形で活用してもらうための宣伝にもなりそうだ。
今年2月には独シーメンスとの提携を発表。数多くのスマートシティーの開発事業に、同社の技術が活用されることになる。欧州ではパリ、ミュンヘン、ベルリン、コペンハーゲンでのプロジェクトが計画されている。そうした中でもケンボールクックが特に力を入れているのは、今年末に予定されているロンドン市内オックスフォード・ストリートの歩行者専用道路化とスマート化だ。
さらに、「私たちが特に関心を持っているのは、道路を走行する自動車からの発電だ」と語る彼によれば、「風による建物の振動や自転車道など、どんなものからでもエネルギーを得ることはできる」。同社がビジョンとして掲げるのは、カーボンフリーのスマートシティーだ。そこでは環境に配慮した自転車専用道路のネットワークが整備され、自動運転車が走る。
「都市を再び人々のためのものに戻すことを目指した多くの取り組みが行われている。革命は進んでいる」