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2018.04.14 09:00

都市のスマート化目指す英企業、「発電するタイル」で世界へ躍進

joyfull / shutterstock.com

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ローレンス・ケンボールクックは、人々の「歩み」で世界に電気を供給したいと考えている。彼が創業した英ペイブジェン(Pavegen)は、グーグルやコカ・コーラ、アディダスなどのインスタレーションに電力を供給してきた。現在は米政府とも協力している。

「…あらゆる都市空間に数百万平方メートル分のタイルを敷設することが、私の計画だ」という。

ペイブジェンの創業

ペイブジェンの立ち上げは、容易ではなかった。ケンボールクックが自宅の寝室で製品の改良を続ける生活は、4年間に及んだ。だが、2012年に自身のウェブサイトで紹介した「照明の未来」が、人々の関心を集めた。

ウェブサイトの公開から数週間のうちに、ケンボールクックは1万ポンド(約152万円)を調達。さらに都市部に建設されたものとしては欧州最大のショッピング・センターの一つ、ロンドンのウエストフィールド・センターと19万2000ポンド規模の事業契約を締結した。ケンボールクックは、「私は突然、寝室にこもった変人から世界的大手と大型プロジェクトに取り組む人に変わった」と当時を振り返る。

ケンボールクックはその後、数百万ポンド(投資家から約310万ポンド、クラウドファンディングの英クラウドキューブで約200万ポンド)を調達。チームを組織し、自ら開発した技術を手に、世界の舞台に立つことになった。

ペイブジェンの現在

ペイブジェンのチームは現在、ロンドンのキングス・クロスに小さなオフィスを構えている。ただ、ケンボールクックはテムズ川に浮かべたハウスボート、ペイブジェンの太陽光発電タイルを貼った「ZEB1」の上で多くの時間を過ごしている(ハウスボートの名前は「ゼロ・エミッション」が由来)。

同社はこれまでに、ナイジェリアや韓国、カザフスタンを含む世界の30か国でおよそ200件のプロジェクトに携わってきた。太陽光発電タイルを敷設した路面(仮設を含む)は、面積にして約1800平方メートルに上る。同社の売上高は2015年に初めて100万ポンドを超え、2017年には170万ポンドとなった。

ペイブジェンの新製品、2016年に発表した「V3」タイルは、歩道に敷設し、その上を人が歩くことで5ワットを発電することができる。住宅への電力供給には十分ではないが、LED照明やセンサー、データ収集などの公共サービスに使う電力の供給源にすることはできる。
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編集=木内涼子

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