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スポーツ心理学で紐解く心の整え方


ビジネスもスポ―ツも、するべきことを機嫌よく実行すべきである。機嫌の悪い状態は心が揺らぎ、とらわれ、パフォーマンスの質は確実に下がる。私は、自分の機嫌を自分で取る「ご機嫌力」を「ライフスキル」と呼称している。それは、応用スポーツ心理学では心のセルフマネジメント力、すなわち社会的心理スキルと言われ、生き抜くために大切な能力だとされている。面倒なものから逃げて楽(らく)を装うのではなく、すべきことに向き合い、自身の心をセルフマネジメントとする自己責任能力である。スポーツだけでなく、ビジネスの世界でもこれから必要とされていくのは、ライフスキルのような「非認知的能力」だ。

では「ご機嫌力」、つまり「ライフスキル」はいかにして磨かれるのか。まず大切なことは、「機嫌がよいことの価値を考える」思考習慣を持つことである。

通常の認知脳は、機嫌が悪いことの理由を考え、分析し、解決していこうとする習性がある。その習性によって、心にはストレスが生み出されるわけだが、一方で自分で自分の機嫌を取れる人は、「機嫌がよいことの価値を考える」という脳の思考スキルを持つ。

機嫌が悪いよりも、機嫌がよい方がアイディアが出やすくなる、人にやさしくなる、視野が広がる、風邪をひきにくくなる、目覚めがよくなる、切り替えが早くなる、人間関係がよくなる、変革に強くなるなど、常に機嫌よくいることへの価値を思考することに余念がない。自分自身にとって価値化されていない状態がよりよく働くはずもなく、どんどん機嫌のよさは手放されてしまい、不機嫌の海で溺れていくことになる。

認知的脳でするべきことに向き合いながらも、ライフスキル脳で自らの機嫌をマネジメントしながら質高く生きて仕事をする。これこそ、いまの時代を生き抜くためのビジネススキルの1つなのである。

次回以降は、実際の事例を交えながら「機嫌がよいこと」の重要性と、それをマネジメントするためのライフスキルについて述べていく。

文=辻 秀一

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