ビジネス

2018.04.12

「ティンダー」に攻勢をかける、女性起業家の挑戦

Bumble創業者、ホイットニー・ウルフ・ハード(photographs by Jamel Toppin)

成功は最大のリベンジ。格言を地で行く女性だ。創業に加わったティンダー(Tinder)を辞め、新たにつくった同じく出会い系アプリのBumbleが業界で大躍進する。
 
ティンダーで要職を務めていた2014年、元恋人のCEO(当時)から誹謗中傷や脅迫のセクハラを受けたとして同社を提訴。和解金で解決したが、ネット上でいじめや脅迫のターゲットになった。トラウマに苦しみ、実家に戻って静養するなかで、新しいSNSのアイデアを得る。

前職で知り合ったロシア人実業家の支援を受けて、2014年にBumbleを創業。リリース後1カ月でダウンロード数10万を超えるヒットになる。

画期的なのはマッチング方法だ。プロフィールの中から気に入った異性をスワイプし、相手もスワイプしたところで24時間以内に女性側がメッセージを送ればマッチング成功。女性が主導権を握ることで、他のアプリで散見される男性の下品な写真の投稿を減らし、ユーザーの支持を得た。

女性専用SNSやビジネスSNSの新サービスも開始。ビジネスで人脈を広げる際の性差の壁は壊すことができるとホイットニーは信じる。


ホイットニー・ウルフ・ハード◎28歳。出会い系アプリBumbleを14年に創業。推定企業価値10億ドル以上の同社の株を20%を保有する。フォーブス誌が選ぶ17年の30アンダー30の女性代表として表紙を飾った。Bumbleの登録者は2200万人で、4600万人のティンダーに攻撃をかける。

文=フォーブス・ジャパン 写真=ジャメル・トッピン

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