トランプとの2006年の不倫疑惑や、彼の弁護士から13万ドル(約1400万円)の口止め料を受け取っていたことが判明した1月以降、ダニエルズは誰もが知る人物となり、提示される報酬の相場もそれに見合うものになった。
ポルノ業界専門メディア「XBIZ」の発行人、アレック・ヘルミーは「ストーミーは実質的に、史上最も有名なポルノスターになった。これほどの名声を手にすれば、思いもよらない機会が次々と訪れる」と指摘する。
ダニエルズは、以前より好条件のアダルトビデオ(AV)監督契約を新たに結んだほか、ストリップクラブなどをめぐるツアーを精力的に行っており、興行数は3倍、出演料は倍以上に膨らんでいる。
フォーブスが業界関係者への取材に基づき行った推定によると、スキャンダル発覚前には10万~30万ドル(約1100万~3200万円)ほどだったとみられるダニエルズの年収は今年、最低でも倍増する見通しだ。
収入源としてはまず、全米各地のストリップ劇場やナイトクラブをめぐるツアーがある。スキャンダル前の年間興行数は十数回で、1回当たりの収入は業界の標準的な相場(関係者によると、約1000~6000ドル=約11万~65万円の出演料に加え、交通費や宿泊費、観客からのチップ)だった。
知名度がかつてないほど高まった現在、ダニエルズは興行数と出演料を大幅に増やし、トランプの選挙時のキャッチフレーズ「Make America Great Again(米国を再び偉大にしよう)」にかけたツアー「Make America Horny Again(米国を再びムラムラさせよう)」を行っている。
ダニエルズの出演契約交渉担当の一人であるセンターフォールド・ストリップス(Centerfold Strips)のダニー・カポッツィは「彼女は年末までほぼ予約でいっぱい。最低出演料は倍増した」と話した。
ダニエルズのインスタグラムに投稿されたツアー日程によると、3月末から11月中旬までの間に少なくとも34回のショーが予定されている。このうち、今週末の4月13、14日に行われるのが、フロリダ州ウェストパームビーチのクラブ「ウルトラ・ラウンジ」でのショーだ。
同クラブはトランプ・インターナショナル・ゴルフクラブの真向かいにあり、トランプが数日後に予定している安倍首相との会談の会場である別荘「マールアラーゴ」から約5キロの距離だ。