筆者:中小企業の経営者として学んだ教訓は何でしょう?
スミス:試行錯誤を重ね、数人のメンターから支援を受けた結果、学んだことは3つある。
1. 本能に従い、考え過ぎない
最初に感じた勘や本能に従った場合、良い結果が出なかったこともあったが、ほとんどの場合は良い決断を下せた。中小企業の経営者は、自分を信じなければならない。事業が持ちこたえ、数年後に成長していれば、戦略は間違っていなかった証拠だ。自分を信じることが大切。
2. 金儲けのためだけに仕事を受けない
私と社員は、顧客のためにできることは何でも実行している。しかし過去、特に初期の頃には、受けてはいけない仕事を受けてしまったことがある。金が必要だったからだ。顧客のため、心血注いで仕事に取り組んだが、書籍が私のスキルセットに合っていなかったり、そもそも良質な本ではなかったりしたため、販促活動は望んでいたほど成功しなかった。
そのため、顧客を満足させて他の見込み客を紹介してもらうどころか失望させてしまった。私の努力には感謝してくれたが、私のファンにはなってもらえず、他者への推薦には至らなかった。
3. 競合企業への優しさを忘れない
書籍広告というニッチな分野に特化した人材や代理店は多くない。そのため、私は見本市などのイベントで多くの競合企業と知り合った。自分の本能に従った結果、私は直接的な競合企業だからと避けることなく、善意と優しさを持ち、自然体で接することにした。
現在、私たちは一部の競合企業と良好な関係を築いている。代理店によってビジネスの手法が少しずつ違い、好ましい顧客タイプも異なるため、競合企業を相互に推薦している。
私は、競合企業との関係が良好かどうかにかかわらず、絶対に他社の悪口を言わない方針を最初から貫いてきた。競合企業をけなさなければ、見込み客はそのプロフェッショナルな姿勢に好感を持ち、尊重してくれるようになると思う。
私たちは見込み客に対し、さまざまな企業を訪問して、最もしっくりくるところを選ぶようにと助言している。この会社でなくとも良い。これこそ良いビジネスだ。