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I write about interesting Chinese companies

testing / Shutterstock.com

中国では政府のインターネット規制によりネットフリックスは視聴できないが、テック企業大手らは“中国版ネットフリックス”と呼ぶべきサービスを運営中だ。バイドゥやテンセント、アリババなどの企業がシェアを争う中国のストリーミング市場は、調査企業「IHS Markit」のデータでは2015年の35億ドルから、2020年には176億ドル(約1.9兆円)にまで伸びると見込まれている。

その多くは広告収入によるものだが、有料のサブスクリプションの売上も500%伸びて、26億ドルに達するとされている。

中国のストリーミング分野でトップに立つのは、バイドゥ傘下の「iQiyi(愛奇芸)」だ。iQiyiはネットフリックスと提携し、「ブラックミラー」や「マインドハンター」などの人気作も配信。中国のラッパーが出演する人気テレビ番組「ザ・ラップ・オブ・チャイナ(中國有哈)」もiQiyiが独占で配信している。

iQiyiはバイドゥのAIテクノロジーを用い、視聴者の好みに合う番組をレコメンドすることで利用者数を伸ばしてきた。3月29日に米ナスダックに上場を果たしたiQiyiの月間アクティブユーザー数(MAU)は5億人を超え、5080万人の有料会員を抱えている。

しかし、iQiyiのポジションも消して盤石ではない。この分野には、テンセントの動画ストリーミングの「テンセントビデオ」やアリババ傘下の「Youku Tudou(优酷土豆)」などの競合がいる。

調査企業「Analysys International」の調査では、今年1月時点で、テンセントビデオの月間アクティブユーザー数(MAU)は4億8000万人。YoukuのMAUは4億2000万人だった。

さらに、アニメに特化した「ビリビリ動画(嗶哩嗶哩)」のサービスも利用者を伸ばし、同社も3月28日に米ナスダックに上場を果たした。ビリビリ動画のMAUは7200万人で、上場により調達した資金でコンテンツの充実を図りたい構えだ。

収益化には苦戦中

リサーチ会社「86 Research」のZhang Xueruは「中国のストリーミングサイトは一斉にネットフリックス型のビジネスモデルを実現しようとしている。コンテンツの配信権が高騰するなかで、オリジナル番組の製作も活性化させている」と話した。

しかし、ここで課題となるのが収益性だ。iQiyiは2010年の創業以来、黒字を生み出せておらず昨年は5億7400万ドル(約608億円)の損失を計上した。テンセントビデオもYoukuも状況は変わらない。

編集=上田裕資

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