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「セコイアキャピタル」の中国支社の設立メンバーのニール・シェン(Photo by China Photos/Getty Images)

フォーブスは4月3日、世界で最も高い実績を誇るベンチャー投資家のランキング「ミダスリスト(The Midas list)」の2018年版を発表した。

ミダスとはギリシャ神話に登場する王の名で、触れるもの全てを黄金に変える能力(ミダスタッチ)を持っていたことで知られている。本ランキングの選考はフォーブスとトゥルー・ブリッジ・パートナーズが共同で行い、世界最高の投資実績をあげた人物を毎年100名選んでいる。

今年で17回目を迎えたミダスリストでは、史上初めて中国のベンチャーキャピタリストがトップに立った。

1位に選ばれたのは「セコイアキャピタル」の中国支社の設立メンバーのニール・シェン(Neil Shen)だ。かつて旅行予約サイトの「Ctrip」を共同創業し、同社のCFOを務めたシェンはJD.comやアリババに投資し、セコイアのグローバル部門を率いてきた。

本年度は上位100名のうち16名が中国国籍もしくは中国を主な活動拠点とする人物であり、中国のスタートアップ業界がいかに勢いを増しているかを示す結果となった。

セコイアキャピタル・チャイナからは他に2名が今年のミダスリストに加わった。Steven Ji(90位)とKui Zhou(13位)らだ。Jiは2014年にIPOを果たした旅行予約サイト「途牛(Tuninu)」や教育プラットフォームの「Maple Leaf Educationa」を支援した。

Zhouの投資先としては、ラストワンマイルの輸送サービスを提供するアプリの「New Dada」があげられる。

また、本年度は中国人が中国で設立したベンチャーキャピタルのメンバーの活躍も目立った。8位には美顔アプリで知られる「メイトゥ(Meitu)」や食品デリバリーの「Meituan-Dianping(美団-大衆点評)」を支援した、J.P. Ganが選ばれた。彼は「Qiming Venture Partners」のマネージング・ディレクターで、昨年の30位から一気に急浮上した。

24位には「ZhenFund」の共同設立者のXiao Ping “Bob” Xuが入った。Xuは今年1月に4億5000万ドル(約480億円)を調達した農業関連企業「Meicai」への投資が評価され、昨年から50位近く順位をあげた。

自転車シェア「Mobike」の支援者も

59位には「Lightspeed China Ventures」のJames Miが入った。Miはかつてグーグルに勤務しており、グーグルの中国進出にあたって重要な役割を果たした。

「ジョイ・キャピタル」の創立者のErhai Liuは、自転車シェア企業の「Mobike」やEVメーカー「NIO」への投資実績が評価され61位に入った。

64位には中国のEコマース分野で第3位の「Vipshop」や「Tuniu」「58.com」などを支援したHurst Linが選ばれた。VipshopにはテンセントやJD.comも出資を行っている。

ここまで中国人の投資家らの実績を紹介してきたが、本年度のランキングでは中国企業を投資対象とする米国人ベンチャーキャピタリストの動きも目立った。36位のDeven Parekhや6位のMary Meeker、34位のScott Shleiferらはいずれも中国のJD.comを支援している。

中国企業の勢いが増すなかで、来年以降のミダスリストにはさらに多くの中国人投資家が登場しそうだ。1位のニール・シェンに続く人物が、続々と中国から現れることになるのは確実だ。

編集=上田裕資

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