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I am grounded in autos but range broadly.

Photo by FilmMagic/FilmMagic for HBO

オートパイロット機能を使用していた電気自動車(EV)が走行中に事故を起こしたことも、「モデル3」の生産台数の問題も、テスラへの投資に関する見通しも、気にすることはない──。

テスラに関する問題は今後も常に、最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスクを信じるか否かということでしかない。マスクやその考え方に対する心酔は、宗教に近い。そして、そこにはカルト的な要素も含まれる。

他の誰かについても同様のことを聞いたことがあるとすれば、それは恐らく、ドナルド・トランプ米大統領だ。この二人とその最も忠実な支持者たちには、数多くの共通点がある。二人について言えば、自分が“マエストロ”である限り、大作の演奏中にどのような不協和音が奏でられても、ほとんど気にしないということだ。

「新しい」リーダー

マスクは確かに、オンライン決済サービスのペイパルの共同創業、宇宙開発ベンチャーのスペースXやテスラの設立などを通じて、従来の商慣習を次々と打破してきた。実現してきた全てのことについて考えてみれば、自ら歩き回り、先進的で、謎めいた南アフリカ出身のマスクには、信じるべき多くのものがあるのだろう(マスクは5人の子供たちの育児も手伝っている)。きしる音を立てながらも人を魅了するマスクのバンドワゴンにもう一度乗るよう人々を説得することを容易にしているのは、こうしたことなのだと考えられる。

テスラは4月3日、生産台数とキャッシュフローについて、問題はないと発表した。このときテスラには、同時に行わなければならないことがあった。それは、同社が依然として「およそ3か月のうちに週産5000台程度を実現するという目標を掲げている」こと、「長年にわたって目指してきた大量生産と適切な利益率、営業キャッシュフローの黒字化を第3四半期に実現するための基礎作りをしている」ことを投資家らに対し、改めて保証することだ。

一部のアナリストらはすぐに問題を忘れて彼らを許し、自分の受けた印象を伝え始めた。だが、それがマスクのビジョンに対する投資に価値があることを意味するわけではない。マスクは自ら破壊しようとしている少なくとも2つの巨大な産業界で、全ての断片をつなぎ合わせて新しい形を作り出すことができていない。また、マスクがそれに成功する保証もない。

編集=木内涼子

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