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働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル

phokin / shutterstock

僕は時折、イベントの開催などを告知したいという方から、「この情報をあなたのSNSのタイムラインでシェアしてくれないか」とメッセージをもらうことがあります。

こうして依頼されること自体は嬉しいのですが、きたもの全てを投稿していると、僕のSNS自体を読んでくださる方からの信頼度が下がってしまうので、「拝読して、共感できたらシェアしますね」とお返事するようにしています。僕自身が強く共感できなければ、シェアしても誰にも伝わらないと思うからです。

ただ、そう返すと返事がこなくなったりすることもしばしばです。そもそも、依頼メール自体が、コピペの一斉送信だとわかる文面なので、そういった機会に触れるたび、「ああ、もったいないなあ、“お願いごと”は信頼関係を築いていく上で大事なコミュニケーションなのに、これでは“私は関係をおろそかにします”と自己紹介しているようなものじゃないのかな」と思ってしまいます。

もちろん、僕もよく人に頼り、甘えながら生きています。だからこそ、「お互い様」ってなんだろうと、日々考えています。僕が考える「お互い様」は、「僕もあなたに頼るけど、絶対に人生の中で、あなたに恩返しするから」という気持ちで頼る関係かな、と思っています。

「いいお願い」をし合えているか

ここで大事なポイントは、お願いされた相手にとって「これは俺にしかできないもんな」と、嬉しい気持ちにさせるものであること、ではないでしょうか。

これは以前に記事でお話しした、「いい質問」と同じ原理です。いい質問とは、答える相手に「なるほどそんな着眼点があったか」と、インプットを与えるようなことです。

つまり、「いいお願いごと」とは、相手にとって「しょうがないなあ、俺にしかできないだろう?」と、つい腕まくりをしてしまうような、相手の心をくすぐられるようなものであり、こちらもそういう気持ちを起こさせる作法を尽くすことが大事だと思うのです。

例えば、僕は何か考えごとをしたりアイデアをまとめたいときに、ライターや編集者の友人らなどにぽんっとメールしてみることがあります。その段階ではまだ感情的で流動的な考えをつらつら書いたものにすぎないのですが、文章を取り扱うお仕事をされている方々はやはり言語化のプロなので、何かしら形にしてフィードバックしてくれます。

これは、彼らにとっても「お、言語化任せて」「ちょっと息抜きに整理してあげようかな」と、気持ちよくできることだったりします。もちろん相手が忙しい時はスルーされたりもしますが、時間があれば返してくれることも多いです。得意なことをお願いされると、嬉しいものなのです。そういう、“It‘s my pleasure” な気持ちを湧き起こすお願いの仕方が大事だと思うのです。
 

文=尾原和啓

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