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I write about interesting Chinese companies

(Photo by Guang Niu/Getty Images)

中国Eコマース界の巨人、アリババが食品デリバリーサービス大手の「Ele.me(饿了么)」を推定95億ドル(約1兆円)で買収した。今回の買収は中国のインターネット業界において史上最大規模となった。

Ele.meは上海に本拠を置く企業。両社は正式な金額を明らかにしていないが、今年2月にアリババがEle.meの株主らに買収提案を行い、金額は95億ドルと報道されていた。アリババと傘下の「アント・フィナンシャル」は2016年に12億5000万ドルをEle.meに出資し、株式の43%を取得していた。同社にはバイドゥやテンセント、セコイアキャピタルらも出資を行っていた。

2008年設立のEle.meの社名「饿了么」は「お腹が空いてる?」を意味している。同社は中国の2000都市でオペレーションを行い、130万軒のレストラン、2.6億人のユーザーが登録している。また、登録ドライバー数は300万人近くに及んでいるという。

創業者のZhang Xuhaoは顧客らに30分以内の配達を約束している。今回の買収によりアリババは、同社の目標であるオンラインとオフラインの買い物の融合に近づくことになる。

コンサルタント企業「iiMedia」のZhang Yiはフォーブスの取材に「将来的にはEle.meのドライバーがアリババのEコマースの商品を届けることになるかもしれない」と述べた。

アリババのチーフ・エグゼクティブのDaniel Zhangは声明で次の様に述べた。「Ele.meの買収により、アリババの事業のさらなる多角化を進め、小売業の未来を開拓していく」

アリババの競合のテンセントも、小売業向けの先進的なテクノロジー開発を進めている。テンセントは昨年、スーパーマーケットチェーンの「永輝超市(Yonghui)」の株式を取得したほか、大手スーパーの「Heilan」にも出資を行った。

テンセントはまた、Ele.meの競合の「Meituan-Dianping(美団-大衆点評)」にも出資を行っている。同社は食品の宅配だけでなく、アプリから映画のチケット購入やレストランの予約サービスも提供している。

「次世代のショッピングの在り方を視野に入れ、アリババとテンセントは激しい競争に突入した。彼らが提携した宅配企業はいずれも急拡大を遂げている。Ele.meは今後のアリババの成長を牽引する強力なツールになる」と調査機関「China E-Commerce Research Center」のアナリスト、Chen Litengは述べた。

編集=上田裕資

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