国際舞台へ
今後の計画が順調に進めば、ザ・コレクティブは2020年にも、国外での施設の運営を開始したい考え。当初は米国とドイツで、それぞれ3か所のコリビング物件をオープンさせる。これらの事業には、すでに調達している4億2000万ドル(約446億円)を充てる方針だ。
両国の施設の所在地について、マーチャントは秘密保持契約を理由に明言を避けたものの、ドイツではベルリン市内であることを明らかにした。また、同社が昨年、ニューヨークとボストンで土地を探していたことが、複数回にわたって報じられている。
一方、ニューヨークへと首都ワシントンでは、世界的に事業を展開するシェアオフィス大手の米ウィーワーク(WeWork)が、コリビング物件の運営も行っている。ザ・コレクティブは、アダム・ニューマン率いる時価総額200億ドルのウィーワークと、直接対決することになる。
ロンドンやベルリン、ニューヨークといった都市でのコリビングへの需要は高い。それは、マーチャントにとってはうれしい話だ。だが、この勇気ある英国の起業家が国際舞台で他者と競い合っていくことができるのかどうか、明らかになるのはまだ当分先のことだ。