Sodatoneの設立は2016年。同社はストリーミングやソーシャルメディア、ツアー情報やプレイリストのデータを分析する。音楽業界のマネージャーたちはSodatoneのプラットフォームを有望な新人発掘の場として利用し、ツアーの運営に役立てることが可能だ。
レコード会社ではアーティストの発掘・契約・育成などを手がけるA&R(アーティスト・アンド・レパートリー)部門が非常に重要だが、SodatoneはA&Rをデジタル化する企業といえる。
Sodatoneの共同創業者のArjun BaliとJerry Zhanは今後、WMGのチーフ・データ・オフィサーのVinnie Fredaの元で勤務し、A&R部門のエグゼクティブらを支援する。
今回の買収はWMGのCEOを務める44歳のMax Lousadaが主導したものだ。同社はSodatoneの買収により、テクノロジー面で競合のユニバーサル・ミュージックやソニー・ミュージックに一歩先んじることになる。Lousadaはプレスリリースで次のように述べた。
「ワーナー・ミュージックは今後、アートとテクノロジーが交差するスタートアップ的環境を生み出していく。ArjunとJerryらは優れた才能を持ち、音楽カルチャーにおいてアルゴリズムが果たす役割を熟知している。彼らはA&R部門に必要な、洗練されたデータ分析ツールを生み出した。明日のスーパースターを発見する上で、Sodatoneのテクノロジーは非常に重要な役割を果たすことになる」
ワーナー・ミュージック・グループのMax LousadaCEO(右)
Sodatoneの創業者らはWMGがアーティストの発見や育成に関して「オープンで実験的なアプローチ」をとっていることに感銘を受けたと述べた。
「これまで様々な音楽業界の企業と関わりを持ったが、音楽を生み出す現場により近い場所で仕事ができることは、非常にエキサイティングだ。今後はSodatoneのテクノロジーをさらに磨き上げ、さらにパワフルなツールに仕上げたい」と創業者らは述べた。