「無用な心配」は本当に無用? 不安に向き合うべき3つの理由

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怪物が実在し、深刻な問題が生じた場合でも、率直さと明確さを心掛ければ、問題を軽減し、対処する方法が特定できる。家の売却手続きが土壇場で大きく遅れることは大惨事のように思えたが、そこで私は、送金遅延のシナリオと同様の論理を当てはめてみた。

所有者は依然として売却を望み、私たちも購入を望んでいる。引っ越し会社は家財をトラックに積んだままにするか、一時的に倉庫に保管できる。私たちはホテルに長めに宿泊するか、友人のところに泊めてもらえば良い。少し時間をかければ、足りない資金を補う方法は2つ、3つあった。売却が完全に頓挫した場合は、古い家を貸し出せば良い。

ここで突然、胃にぽっかり空いたような心配の気持ちが、必要であればすぐにでも実行できる具体的なアイデアに変わった。考えることをやめていれば、ベッドの下の怪物を見ようともしない無力な犠牲者のままでいたことだろう。私にとっては、リスクを理解し、それを緩和する選択肢を考える方がよほど良い。

3. 計画を守る備えは必要

計画は頓挫するものだ。そのため、備えが必要となる。私は数か月前、朝早く駅へ向かうために米配車サービスのリフトを予約した。距離はそれほどでもなかったが、その日の天気予報はみぞれ。出発時間、辺りはまだ暗く、歩道は除雪されていない。暗闇の中、スーツケースを転がしながら凍り付いた道を走るのは気が進まなかった。

リフトの予約が取れたことに、私は驚いた。それをあてにはできなかったので、私は暗闇の中、凍った道を歩いて駅に向かい、電車に乗るためには何時に出れば良いかを考え、もしもの場合に備えて早めに支度を済ませた。すると案の定、徒歩で向かう場合の出発時間5分前にリフトの予約がキャンセルされた。準備ができていなかったら、そしてこの事態を予測せず代案を立てていなかったら、電車と飛行機をどちらも逃していたことだろう。

物事は計画通りに行かないものだ。脳のスイッチを切ってしまえば、電車だけでなく、さらにもっと多くのものを逃してしまうだろう。そうなれば、私の頭は本当におかしくなってしまうだろう!

編集=遠藤宗生

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