Close

PICK UP

AI情報プラットフォーム「AI Open Innovation Lab」

Photo by iStock

指数関数的に進化している人工知能(AI)。シンギュラリティという言葉も聞き慣れてきた昨今、AIが具体的なジャンルにおいて「人間を上回る」能力を発揮することも、それほど珍しいことではなくなってきた。

例えば、読解力がそれだ。米マイクロソフトと中国アリババがそれぞれ自社開発したAIが、スタンフォード大学の考案した読解力テスト「SQuAD」で人間を超えるスコアを出したのだ。

アリババの研究機関「Institute of Data Science and Technologies」によって開発されたAIは、1万問以上の質問に対して、正確な答えを返すという課題で82.44点という高得点をマーク。マイクロソフト社のAIも同じテストで82.650点を記録した。いずれも人間のスコアとされる82.304点を超えているのだから、「人間を上回った」という表現は間違いではないだろう。

ただし、ここで基準となっている人間のスコアは、スタンフォード大学が「人間の能力」として算定したもので、実際に競ったわけではない。また、この点数は人間とマシンを比較することを想定した数字ではなく、一概に人間を上回ったといえないところはある。それでも言葉の複雑さやニュアンスを理解するという困難な分野で、目覚しい研究成果を挙げたことは事実だ。

AIの「優れた質問」が問題を解決する

一方、人間に勝るとも劣らない質問力を持つAIシステムも開発されている。ニューヨーク大学の研究者たちが認知心理学から着想を得て作ったシステムがそれだ。

このAIは、1文字の数字か単語で答えられる一連の質問をして、対戦相手の船を探すというゲームにおいて、できるだけ効率よく相手の船を探すために、どのような質問をすればいいかを見つけ出すという。ゲームに勝つための独創的な質問を、AIが効率的に組み立てるわけだ。

『MIT Technology Review』の「認知心理学に着想、「人間以上の質問能力」を持つ人工知能が登場」(2017年11月22日)という記事では、以下のように解説されている。

“大抵のAIのアプローチでは、お手本になる大量のデータをコンピューターに与えて、それに基づいて独自の例を生成させる方法を採る。それに対してニューヨーク大学のチームの方法は、より多くの手作業によるコード化が必要だが、ずっと効率的で効果的に賢い質問を見つけられる。このシステムは、より秩序だった手法で賢い質問を作り、人間が考えつかないような質問を作ることさえできる”

文=呉承鎬

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい