サムスン、折り畳み式スマホ「Galaxy X」今年の発売は絶望的

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サムスンが開発中であると噂の折り畳み式スマホ「Galaxy X」の発売が、またしても延期になる見込みが濃厚になった。

「クアルコム」でディスプレイ技術のプロダクトマネージャーを務めるSalman Saeedがテックメディア「TechRadar」の取材に答えたところによると、フレキシブル・ディスプレイの実現に関しては、まだ解決すべきいくつかの技術的ハードルがあるという。

Saeedによると、問題となるのはディスプレイ内のトランジスタのコンポーネントだという。このパーツは個々のピクセルに電力を供給する役割を果たすが、頻繁に折り曲げられる状況に耐えうるほど、 現段階では"フレキシブルではない"という。

主な問題が耐久性なのだとすると、Galaxy Xをはじめとする折り畳み式スマホの一般発売は、数年先になる可能性もある。Saeedは、スマホメーカーは「何度も折り曲げられても耐えられる電極を作るための素材の開発に、まだ成功していない」としている。

この問題は以前から折り畳み式スマホの実現を妨げる要因だった。これまで、折り曲げ可能なバッテリーやディスプレイなどの新たなイノベーションも起きており、折り畳み式スマホの実現も近いと思われていた。

それでもトランジスタに問題があることが分かり、「素材の開発に苦戦している」という発言から考えると、Galaxy Xが日の目を見る日はまだ遠そうだ。

サムスンの折り畳み式スマホの先行きは依然として不透明だ。2013年のCESでサムスンはコンセプト動画を公開したが、その後はほとんど進展がない。特許の出願や様々なリーク情報から、サムスンが開発を進めていることは明らかだが、Galaxy Xの実現までには、多大な努力とさらなるブレイクスルーが必要なようだ。

編集=上田裕資

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