キューバ人の日常に学ぶ、ビジネスの秘訣

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3. 必要は発明の原動力

1950年代製の中古車を3万5000ドル(約370万円)で購入し、部品が見つけられない状況を想像してほしい。キューバ人はこれを想像する必要などない。それが現実だからだ。部品がなくても問題ない。キューバの人は、部品を交換する金銭的な余裕がない場合、自分で部品を作ってしまう。

キューバでは全てが再利用されるが、そのレベルは私たちの想像以上だ。材料が買えない芸術家は、不用品を芸術作品に変える。古いアンテナをリサイクルし、インターネットに無料で接続する方法を見つけた男性もいた。

ハッカーを知る人にとってはそれほど驚くことに思えなくても、インターネットの利用がそれほど普及していない国で、これは大きな手柄だ。キューバで広場や公園に人が集まり、家族などとビデオ通話をしているのを見れば、そこがホットスポットだと分かる。

従業員に自分たちでやり方を見つけさせるのではなく、手取り足取り必要なものを全て与えてしまっていないだろうか。もしそうなら、やめるべきだ。いつかは従業員が自分で解決しなければならない日が来る。それをきょうから始めれば、管理者側がより戦略的なプロジェクトに使える時間が増える。

キューバの旅で学んだ多くのことは、言葉にできないものだ。もしこの国に行く機会があったら、ぜひ訪れてほしい。そうすれば、変化の機が熟した国の生活を体験できる。

編集=遠藤宗生

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