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経済が前向きな反応を見せていることで、マクロンが他の改革も実行に移す可能性が高まっている。さらなる改革が計画されているのは、フランスの労働法や財政政策、公共事業といった分野で、マクロンが「国家の改革」と称するものだ。

この中には、国が支援する職業訓練制度の改革も含まれている。詳細はまだ公表されていないものの、マクロンは約15年前にドイツが実施した労働市場改革「ハルツ改革」を参考にする意向を示している。ハルツ改革では、失業者(若者や再訓練が必要な労働者)を支援するための巨額の優遇措置などが導入された。

また、現在労働組合が持つ失業手当の管理権を他に移すことも計画されている。労働組合の管理下では、失業手当は組合員にしか支給されないため、管理を移管することで潜在的な利益相反を排除し、今よりも平等な制度にするのが狙いだ。

改革計画は、政府や地方自治体の政策資金に対する姿勢にも及ぶ。マクロンは、公務員が以前よりもコストに敏感になり、成長の報酬に注目して目標を達成することを目指している。また、意思決定の能率化も予定されている。フランスは現在、いくつもの層を通して公共サービスを提供する仕組みとなっているため、非効率で矛盾が多いことで有名だ。マクロンは、医療や年金制度、家族補助金制度など、さまざまな分野で能率化の取り組みを進める計画だ。

マクロンが既に予想以上の成果をあげているとしても、フランスの行政体制とまだ多く残る複雑な規制を克服するには、今まで以上のエネルギーと原動力が必要だ。しかしマクロンは、フランス経済をほぼ崩壊させてしまっていた一般的予想を変えるために十分な取り組みを実施してきた。彼の努力は注目に値し、中には私たちが見習うべきものもある。

編集=遠藤宗生

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