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I write about the intersection of retail and consumer trends.

Jonathan Weiss / Shutterstock.com

米小売最大手のウォルマートは4月から国内の2000以上の店舗で、テレビや家具の設置・組み立てサービスを提供する。これにより米国では、小売各社が提供する「サービスを競い合う戦い」が一層激しさを増すことになる。

インターネット通販最大手のアマゾン・ドットコムをはじめとする電子商取引各社との差別化を図る小売業者は、商品だけでなく顧客が実感できる便利さを提供するためのサービスの拡充に力を入れている。家具大手イケアや家電量販店のベストバイはすでにそうしたサービスを展開しており、ウォルマートは後れを取っていた。

ベストバイは、家庭電化製品に関する顧客のニーズに専門の担当者が対応。顧客の自宅を訪問して相談に応じ、「カスタマイズしたソリューション」を提案する。イケアは先ごろ、傘下の雑用代行請負サービス、タスクラビットを通じて家具の組み立てサービスを行う対象店舗を拡大すると発表したばかりだ(料金は36ドル、約3800円から)。

ウォルマートの顧客は商品の購入時に、家事代行サービスのハンディーによるテレビの設置(79ドル)や家具の組み立て(59ドル)を申し込むことができる。訪問時間は午前7時~午後11時の間で指定することが可能だ。同サービスは現在のところ、ジョージア州アトランタにあるウォルマートの25店舗で提供されている。

目指すべきはサービスの「ハブ」

あらゆるものがオンラインで購入可能になっている現在、世界の電子商取引市場は1兆ドルを超える規模に拡大している。そうしたなか、実店舗での販売を中心としてきた小売業者にとって、ただモノを販売するだけでは十分とは言えない状況となっている。各社はそれぞれが持つ店舗網を、競争上の優位性に転換させるための方法を模索している。

フォーブスの寄稿者でもある業界アナリストによれば、そのための方法の一つが、例えば「旅行予約、ドライクリーニング、美容院まで取りそろえたサービスのハブ」となることだ。

「実店舗にはネット通販にはない、忘れられない経験を顧客に提供できるという機会がある。顧客のそうした経験は、長期にわたって維持される顧客忠誠心につながるものだ」という。

英調査会社ユーロモニターもまた、小売業界の動向に関する報告書の中で、「販売後のサポート・プログラムにより、顧客の忠誠心を得ることができる」「企業側が望むような顧客忠誠心が確立されていない場合、卓越した顧客サービスの提供はそれを実現するための賢明な方法となる」と指摘している。

消費者は商品購入後の「顧客としての経験」への注目度を高めている。「製品・サービスが提供する価値におけるそうした経験の重要度は、ますます高まっている」

編集=木内涼子

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