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4. 呼吸のリズムは記憶に影響する

2016年の研究により、呼吸のリズムが脳内の電気活動を生みだし、それが記憶力に影響を与えていることが初めてわかった。研究では、被験者たちが鼻または口から、息を吸う・吐くところを観察し、その違いを調べた。

その結果、鼻から息を吸った場合、被験者たちは「おびえた表情」をよく思い出していた。研究者たちは、鼻から息を吸うことは、感情を司る脳領域である扁桃体の電気活動を引き起こし、それが恐怖に関連する物事の記憶につながっているのではないかと考えている。また息を吸うことは、記憶を司る海馬の活動も活性化させているとみられている。

5. 呼吸をコントロールすることは免疫システムを強め、代謝を高める

この研究は今回のリストのなかで最も確証のないものだが、同時に最もエキサイティングなものだ。研究では、ストレスに対する「闘争・逃走反応」を緩和する副交感神経系を調べる方法を参照し、「リラクゼーション・リスポンス」(1970年代のハーバート・ベンソン博士による同名の著書により普及した言葉。ベンソン博士はこの研究論文の共著者でもある)を評価した。

彼らの理論によれば、呼吸をコントロールすることが副交感神経反応のトリガーとなり、免疫システムを改善する可能性があるという。また研究では、呼吸のコントロールによって代謝が高まり、インスリン分泌がより効率的になるなど、血糖のマネジメントが改善されたことも発見されている。もしこの結果が正しいのであれば、呼吸をコントロールすることにはただストレスを緩和する効果があるだけでなく、健康全般を改善する価値があることになる。

翻訳・編集=宮本裕人

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