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2018.03.22 17:30

死亡事故発生の自動運転車、機械に求められる「倫理観」とは


いま求められるもの

ゲームの結果には、国や地域による違いも見られた。ラワン教授によれば、「ドイツとその他各国、欧米とそれ以外の各国を比較した場合、非常に興味深い文化的な相違が見られた」という。

ドイツでは高級車メーカー、メルセデス・ベンツが「乗員を優先すべき」との見解を示したことをきっかけに、国内で議論が紛糾した。これを受け、同国での調査結果は欧州のその他各国に比べ、選択に明確な傾向が表れている。教授はこの点について、「私たちはさまざまな状況を考慮し、検討しなければならないということを示している…全ての人の同意を得ることはできない」と指摘している。

教授はまた、調査結果はSF作家のアイザック・アシモフが「ロボット工学の三原則」の中で示した考えを裏付けるものだと述べている。

「私たち自身の価値観を反映した機械をつくろうとするのであれば、その価値観をより深く理解する必要がある。そして、分かったことを定量化し、何が重要かについての合意を得るため、議論する必要がある」

自動運転車は死亡事故を起こし得るものであり、今後も死者が出る可能性があるということが世界中に伝えられるなか、それらがどのような道徳的、倫理的判断を下すべきかについて、私たちは今、考え始めなくてはならない。

編集=木内涼子

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