マスクにとっての“オフィスでの日常”とは、テスラ・ロードスターを宇宙に打ち上げ地球の周回軌道に乗せることや、今月上旬に行ったスペースXで50回目となるロケット打ち上げを成功させることだ。革新的な企業家を目指そうがサラリーマンになろうが、多くの人がこの「リアル・アイアンマン」から学ぶことができる。以下に、マスクが自分の夢を追った10の方法を紹介しよう。
1. リード(主導)に必要なのはリード(読書)
学校を卒業しても、自己教育を止める必要はない。「自分が何を知らないか、ということは自分ではわからない。外の世界には自分の知らないものがたくさんあるのだということに、人は気付くものだ」とマスクは言う。
マスクは子ども時代、ブリタニカ百科事典を読破したという。そう、あなたと私が絵本を読んでいた頃、彼は百科事典に没頭していたのだ。この習慣は大人になってからも続いた。
子ども時代の読書の習慣を、同じように続けている人はいるだろうか? ソーシャルメディアへの投稿や記事を消費するのとは違う。本にのめり込むことで、視野が広がり、新たな洞察力やアイデアが湧いてくる。良きラーナー(学習者)が良きアーナー(稼ぎ手)となることは、驚きではない。
2. 広告に全予算をつぎ込むな
マスクは、広告宣伝費に予算を無駄遣いしない。その代わり、「この出費は、商品やサービスの改善に結びつくか?」と自問し、その答えがノーであればその出費はやめる。マーケターの筆者には耳が痛い話だ。
しかしマスクの言わんとすることは理解できる。質の高い商品は、口コミで大きく広まる。まずは商品の質を高めることに専念すれば、成功は後からついてくる。
3. 若いうちにリスクを冒せ
起業に最適な時期は、若いうちだ。「歳を取るごとに、しがらみが増える」とマスクは言う。「だから、リスクを冒して思い切ったことをするなら今だ、と言いたい。きっと後悔しないだろう」
年齢を重ねるにつれ、リスクを冒すことで自分の家族や子どもに与える影響も大きくなる。そして言うまでもなく、自由な時間も減る。しかし、義務や時間的な制約のない今こそ、リスクを冒す時だ。