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I write about interesting Chinese companies

Jim Breyer(Photo by Andreas Rentz/Getty Images for Hubert Burda Media)

フェイスブックの初期投資家でビリオネアのJim Breyerが、中国向けの投資活動を活発化させている。Breyerは2004年から中国のベンチャーキャピタル「IDG Capital」と緊密な連携をとっており、配車アプリ大手の「滴滴出行(Didi Chuxing)」やシャオミらを支援してきた。

Breyerは先日のフォーブスの取材に対し、彼が運営する「Breyer Capital」の資金の3分の1程度を、中国のブロックチェーン企業やヘルスケア、フィンテック分野の企業に投資していく方針を明らかにした。

彼が最も期待を寄せるのは、中国のブロックチェーン関連のスタートアップだ。中国政府は昨年、仮想通貨のICO(イニシャル・コイン・オファリング)を禁止する通達を出したが、IDGの創立者のHugo Shongによると、政府はブロックチェーン関連の研究を積極的に支援しているという。

IDGとBreyer Capitalは米国のブロックチェーン企業「Circle」が2016年に実施した、6000万ドルの資金調達に参加している。Circleが今後、中国に進出することも期待できそうだ。

ブロックチェーン技術の活用は米国の医療分野でも活発化している。その一例にあげられるスタートアップが「MedRec」だ。同社は医師や患者らが医療データを手軽に入手できるブロックチェーンプラットフォームを運営している。

また、Breyer Capitalの主導で今年2月に2500万ドル(約27億円)を調達した「Paige.AI」は、ブロックチェーンとAI(人工知能)を活用し、ガンの早期発見を助けるサービスを提供しようとしている。中国の医療現場では、患者の診断データは医師が手書きの診断書に記録するケースが大半だ。

これをデジタル化しブロックチェーンで管理することで、データの管理や解析が劇的に効率化できる。また、患者の個人情報を守りつつ、病気の進行をトラッキングすることも可能になる。

「中国では既にフィンテック分野でブロックチェーン技術が用いられているが、今後やヘルスケア分野に巨大な成長が見込める」とBreyerは話した。

中国にはテクノロジー分野の優秀な人材もそろっている。Breyerは次のように述べる。「近年、私が出会った優秀なテック系起業家の多くが、中国出身の人々だ。彼らのイノベーションを生み出す力は、年を追うごとに高まっている」

一方で中国での課題となるのが、政府の規制の問題だ。中国政府は昨年から海外への資金流出に監視の目を強めており、国境をまたいだ投資活動を行う海外投資家には、規制が足かせとなる可能性もある。

習近平とも意見交換を実施

しかし、Breyerは現在のところ中国企業の国内での成長を支援しているため、さほど心配はしていないという。現地企業のテクノロジーを磨き上げ、いずれはアップルやフェイスブックに匹敵する企業に育てあげるのが長期的目標だという。

また、Breyerは長年の経験から現地で幅広いネットワークを構築している。中国のトップ大学にあげられる清華大学で彼は、経済と経営コースのアドバイザリー役員を務めている。同大学のアドバイザリー役員会には、アリババのジャック・マーやアップルのティム・クック、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグらも名を連ねている。

彼らは昨年、習近平国家主席とも面会し、今後の経済改革に関する意見交換を行った。

「清華大学のメンバーとは常に、前向きなディスカッションを行っている。今後は中国と米国のスタートアップの連携が、ますます活性化していくことになる」とBreyerは話した。

編集=上田裕資

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