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2018.03.21

女性映画監督が集結した今年の「SXSW映画祭」で分かった事実

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SXSWはハリウッドへの登竜門に

前出の南カリフォルニア大学の調査によると、2017年の興行成績上位100本の映画のうち女性監督による作品は7%だった。しかし、興行におけるジェンダーギャップが縮まらない一方で、映画祭ではジェンダー平等を重視したプログラムが目立つようになっている。2017年のサンダンス映画祭では、長編映画122本のうち37%を女性監督作品が占めた。

今年のSXSW映画祭では2476本の長編作品の応募があり、ジャンル、場所、作り手の人種、ジェンダー、経験値の多様性を考慮した選定が行われた。同映画祭ディレクターのジャネット・ピアーソンは「(作り手の属性の偏りは)長年、誰もが気づいている問題。私たちは、似たような立場の人が作る、似たような映画ばかりにしないことを心がけた」と話す。短編映画部門では数年前から男女の監督がほぼ同数になっているという。

SXSW映画祭はインディペンデントや新進の監督たちにとって、ハリウッドで活躍するための登竜門でもある。2010年に「モンスターズ/地球外生命体」がプレミア上映されたギャレス・エドワーズは後に「GODZILLA ゴジラ」や「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に抜擢され、2011年に「スーパー!」が北米プレミア上映されたジェームズ・ガンは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズで世界的なヒットを記録した。キャノン、コクラン、ハート、ムーミンらがその後に続くことを期待したい。

編集=海田恭子

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