その第一弾となったのが「FourThirtyThree Inc」が開発したゲーム「ゴーストバスターズ」だ。このゲームでユーザーは、ポケモンGOのように現実世界の中でゴーストを捕まえられる。
ゲーム開発者たちはゲームエンジン「Unity」を使えば、現実世界を自由に作り変えることが可能になる。グーグルマップ内の建物や道路、公園などをUnityのゲームオプジェクトに変換し、建物のサイズや外観に変化を加え、実在する街をゲームの世界に用いることができるのだ。
この連携により、例えばニューヨークのセントラルパークをサイバーパンクの町やファンタジーワールドに仕立てて、ゲーム化することが可能になる。グーグルマップとUnityの組み合わせで、位置情報を活用したモバイルゲームに革命が起こる可能性がある。例えば以下のようなことが実現可能だ。
・観光PRに拡張現実を使うことができる。ロンドンの街中を歩きながら、スマホの中では切り裂きジャックの犯行現場として有名なホワイトチャペルをビクトリア時代の姿で見ることができる。自治体は地元のARアプリを開発してもらうことで、観光客を呼び込める。
・数百年前の街の姿をARで再現し、観光客に見てもらえる。荒れ果ててしまった城や教会、邸宅などの当時の姿を見せられる。
・季節のイベントをARで行うことも可能だ。ワシントンDCの桜祭りを仮想現実で楽しむことも可能になる。クリスマスの時期にARで雪景色を楽しむこともできる。
FourThirtyThree Incの担当者は今回の試みについて次のように述べている。「グーグルマップのAPIを活用することで、世界のあらゆる地域で現実世界を舞台としたARゲームの開発が促進される」
グーグルは3月19日からサンフランシスコで開催される「Game Developer Conference(GDC)」で、グーグルマップAPIを活用したゲームのデモの公開を予定している。