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Photo by Chris J Ratcliffe/Getty Images

米国の女性シンガー、リアーナは3月15日、SNSアプリ「スナップチャット(Snapchat)」に掲載された広告が、自身の名誉を著しく損ねるものであるとして、ファンたちにアプリの削除を呼びかけた。

これにより、スナップチャットの運営元のスナップの株価は5%の急落となった。翌16日にもスナップの株価は下がり、その後は若干持ち直したものの、2日間の下げ幅は約4.7%に達した。

これによりスナップの共同創業者のエヴァン・シュピーゲルの資産額は、2日間で1億5000万ドル(約160億円)近い減少となった。フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングのデータでは、シュピーゲルの資産額は現在、38億ドル(約4029億円)と試算されている。

リアーナを激怒させたのはスナップチャットに掲載された、「Would You Rather?(どっちを選ぶ?)」というゲームアプリの広告だった。その広告はユーザーらに、リアーナを引っぱたくか、クリス・ブラウンを引っぱたくかを選択させるものだった。

リアーナは2009年、当時の交際相手のブラウンからDV被害を受けて告訴しており、「DV被害者を笑い者にするような広告は許しがたい」というのがリアーナの主張だ。

スナップ側はただちに広告の掲載を停止し、「不適切な広告が審査をくぐり抜け、誤って掲載されてしまった」と3月12日の時点で謝罪していた。しかし、リアーナの怒りは収まらず、15日になってインスタグラム上に長文の声明を投稿。

「スナップチャットは、彼らが私のお気に入りのアプリではないことを十分理解しているはずだ。犯罪被害者を笑い者にする企業は最悪だ」と同社を強く批判した。

スナップの時価総額は2017年3月のIPO当初から25%下落し、現在は208億2000万ドル(約2.2兆円)となっている。

今年2月には有名モデルで“元祖インフルエンサー”と呼ばれるカイリー・ジェンナーが「最近のアップデートが最低で、スナップチャットは使わなくなった」と発言したことで、スナップの株価は6%下落。13億ドル分の時価総額が一夜にして消えていた。

エヴァン・シュピーゲルはスナップの株式の18%を保有しており、ちょっとした株価の変動が彼の資産額を大きく上下させることになる。

シュピーゲルは2011年にスタンフォード大学の同級生だったボビー・マーフィーとともにスナップチャットを創業した。3番目の共同創業者と呼ばれるReggie Brownは2011年の後半に会社を追放された後、シュピーゲルらを相手に訴訟を起こし、2014年に1億5750万ドルの和解金を手にしている。

スナップチャットは米国のミレニアル世代から強い支持を集め、現在のデイリーアクティブユーザー数は1億8700万人に達している。しかし、インスタグラムなどとの競争に直面し、苦戦も伝えられている。今回のリアーナの一件は、スナップチャットにまた新たな試練を与えたといえそうだ。

編集=上田裕資

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