2. 信頼:変化のエンジンを動かす燃料
ヒューマン・キャピタル・インスティテュート(HCI)の調査では、高い業績(継続的な成長など)をあげる企業では、従業員が自社の経営陣、管理職、同僚に高い信頼を置いていることが分かった。
信頼と、信頼が経営に与える影響を管理・測定しない組織は、高い離職率や低い士気に悩むことが多い。組織の変化は極めて個人的なことでありうるため、信頼は文化の中核をなす基盤でなければならない。
シールズの訓練では、早期からチームの信頼の重要性について学ぶ。そうすることで、人数分以上の力を出す「勝てる」チームを築くのだ。シールズは常に仲が良いわけではないが、銃声のある場所に向け共に身を投じることをいとわない。そしてその際には、左右の仲間の身の安全を常に気にかける。
3. 責任:あらゆるレベルでの責任感
高い実績のある組織ならどこでも、(特に変革の中において)責任を取るということは、職務上最も大切な事柄だ。実績や利益、成長、そして継続する変化を主導する力に、直接的な影響をもたらす。
チームにおける完全な責任という概念は、シールズの訓練やチーム内での生活の中の中核的位置を占めている。シールズでは初週から、自分自身とクラスメイトに最高の基準を求めるよう教育される。
相互評価は、訓練生の成功において極めて重要な役割を果たす。そして私たちはこの概念を、相互学習文化の一部として各チームに持ち込む。実行を怠ることは決して許されない。
変化の戦いへの準備
4. 意識:ミッションへの信念
本物か比喩かを問わず、「戦場」でのリーダーは常に、自分のミッションを深く信じなければならない。そうすることで初めて、その信念がチーム全体に広がり、「戦闘」への献身度と参加度を高めることができる。
私の経験上、組織変革に向けた取り組みはどんな類いのものであっても、まず必要なのは、現状の中を率いていくだけではなく、新たな現実の中へと組織を率いていくのに適した意識を持つことだ。
変革のビジョンを実現するため、また、高い目標達成のため、私たちには大抵、やめなくてはならない習慣や行動がある。そこに到達できるよう努力を続けること。意識を変えることが不可欠だ。