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2018.03.14

米トイザらスが再建を断念か 清算で予想される多大な影響

(Photo by Jack Taylor/Getty Images)


代わる存在はあるのか─

トイザらスの店舗の多くは現在、同社が設立したトイザラスプロパティなど別会社の所有となっている。各社は不動産投資信託の運用を専門とするスピンオフというわけではないが、それに似たような位置づけの会社だ。また、その他の店舗の中にもキムコ・リアルティーやブリックスモア・プロパティ・グループ、ウエインガーテン・リアルティ・インベスターズ、DDRなどのREITが所有しているものがあり、直接トイザらスが所有する店舗はわずかな数だ。

そのトイザらスは今後、どのように清算手続きを進めていくのだろうか。主に不動産投資やREIT市場に関する記事をフォーブスその他のメディア向けに執筆する筆者としては、800近い店舗の後に入る合理的な候補はどの店なのか、色々と考えずにはいられない。

スポーツ用品大手ディックス・スポーティング・グッズだろうか(あまり成長しているとはいえない企業だ)?それとも、ディスカウントスーパーのリドルだろうか(店舗スペースが足りないだろう。それに、リドルの米国内での事業拡大は進んでいない)。H&M(ショッピングセンターは適切な場所か疑問だ)?それとも、高級百貨店ノードストロームのアウトレット店、ノードストロームラックだろうか(顧客層がターゲットとして適切ではないかもしれない)──。

国内の商業用不動産には今後、長期にわたって空き物件が目立つようになるだろう。そして、近所に店内で跳ね回ることができる大型のおもちゃ専門店がなくなってしまうことを、筆者の子供たちは大いに寂しがることだろう。

編集=木内涼子

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