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josefkubes / Shutterstock.com

仮想通貨とそれを支える分散台帳技術、ブロックチェーンには世界中の企業が多額の投資を行っている。ブロックチェーン技術により、安全な情報のやり取りが可能になるためだ。

ブロックチェーン関連の求人件数は、昨年の一年間で2倍以上に増加した。労働市場関連のデータ分析が専門の米バーニング・グラスによれば、年末には4918件に達したという。関連分野での人材の募集が最も多いのは、コンサルティング会社大手のアクセンチュアだ。

ブロックチェーンの有用性

アクセンチュアが重点を置くのは、自社の顧客に加えビジネスパートナーとその顧客だけがアクセスできるプライベートなブロックチェーンの構築だ(仮想通貨ビットコインの取引は公開された元帳に記録されており、誰でも取引を安全に行うことができる)。また、同社が最も多くの人材を必要としているのは、金融サービスとサプライチェーン、アイデンティティの3分野で、特にソフトウェア開発者、テクニカルアーキテクト、ビジネスストラテジストを募集している。

アクセンチュアが単純なデータベースではなく、特定の人たちだけをつなぐブロックチェーンを導入したい理由は、どこにあるのだろうか?世界的なブロックチェーン導入に関する同社の責任者、デービッド・トリートによれば、それは信頼感の問題にある。

企業などの組織は歴史的に、ある1社を中心としたデータデータリポジトリの作成をほとんど認めてこなかった。それは、「各社がそれぞれに保有するデータを独占的に持つことの価値や、他社への信頼の欠如のためだった」。だが、ブロックチェーンを利用すれば、複数の関係者が変更不可能な取引記録の複製を共有することができる。

アクセンチュアが当初、特にブロックチェーン技術に大きな利点があると見込んだのは金融サービス分野だった。銀行間取引の効率化に役立つと考えた。同社によれば、銀行がブロックチェーン技術を採用した場合、平均30%近くのコスト削減が可能になると見込まれる。大手銀行なら、数十億ドルを節約できることになる。

トリートによると、同社がブロックチェーン技術の導入を進めているのは主に、米国ほど金融システムが複雑ではなく、規制当局の数も少ない各国だ。シンガポールやオーストラリア、カナダ、日本などが、「イノベーションの中心地となっている」という。

編集=木内涼子

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