米テック大手3社激戦の「自動運転トラック」 各地で実用試験

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物流分野に革新をもたらす

ウーバーは、グーグルで自動運転車開発に携わったアンソニー・レバウンドスキーが設立した自動運転トラックを手掛ける「Otto」を2016年に買収し、トラック業界に参入した。その後、ウェイモはウーバーを相手取り訴訟を起こしたが、先月になって和解が成立している。

レバウンドスキーの解雇により、ウーバーの自動運転車開発は停滞すると思われたが、同社は過去数ヶ月に渡ってロボットトラックを使った貨物輸送の実用実験をアリゾナ州で行っていたことを先週明らかにした。ウーバーは、自動運転トラックと人間が運転するトラックとの間で荷台を交換する動画も公開している。

一方でテスラもEVトラックの開発を加速させている。EVトラック「Tesla Semi」のプロトタイプの走行実験を開始。ネバダ州のギガファクトリーからカリフォルニア州の組立て工場まで、240マイル(約386キロメートル)を。バッテリーを積んで走行させている。

Semiの自動運転化はまだ実現していないが、マスクは大型トラック(クラス8)における加速度や燃費効率、1マイル当たりの操業コストなどを飛躍的に改善すると宣言している。1回の充電での航続距離は300マイル(約480キロメートル)から500マイル(約800キロメートル)になる予定という。

しかし、テスラは「モデル3」で生産遅延を起こしており、EVトラックの発売時期や価格についても不確定だ。マスクは、2019年から2020年初めにリリースすると宣言している。

これまで、トラック業界は最先端テクノロジーとは無縁だったが、ウェイモやウーバー、テスラによって革新がもたらされることは間違いない。

編集=上田裕資

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