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I write about economic and social trends in China. @johannylander

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ビットコイン、イーサリアム、リップルなどの主要な仮想通貨の価格が、再び下落している。2か月ほど前に暴落して以来、影響はより幅広く市場全体に及んでおり、価格で上位100に入るうちの92種類が、3月9日までの7日間に値を下げた。同じ期間に値上がりしたのは、わずか2種類だけとなっている。

こうした市場の傾向について、驚くべきではないと考える人もいるはずだ。各国政府による規制強化の可能性からハッキングの被害まで、仮想通貨そのものに対する圧力が高まっている。

その中で、ビットコインその他の主要な仮想通貨の需要も減少してきている。投資家たちの関心が、主要な仮想通貨から別のアルトコインへと移り始めているのだ。ただ、投資家の層はこれまでのイノベーターとアーリーアダプターから、アーリーマジョリティにまで広がり始めている。以下のような要因により、需要は再び増加に転じる可能性もある。

1. ウォール街の関心の高まり──例えば、米投資会社グレイスケール・インベストメンツは先ごろ、「ビットコイン・インベストメント・トラスト」の他にも新たに4種類の仮想通貨の投資信託を立ち上げたことを明らかにしている。

2. 為替相場の動向──上昇すれば、不換通貨での仮想通貨の取引がより容易になる。

3. 主要国間の貿易に関する緊張の高まりと、インフレへの懸念──インフレ国の通貨は下落するとされている。

4. 格付け機関の関心の高まり──今年1月、米フロリダ州に拠点を置くワイスレーティングス(Weiss Ratings)は、数十種類の仮想通貨の格付けランキングを公表した。

5. 金融商品の開発の進行──ビットコインの先物取引の開始など。先物を購入しておくことにより、価格の乱高下に対するリスクヘッジが可能になる。

ただ、すでに種類が千数百を超える仮想通貨は、新たなイニシャル・コイン・オファリング(ICO)によってさらにその数を増やしている。特定の仮想通貨の需要が増えたとしても、それがその価格上昇を保証するものではない。

(仮想通貨やトークンへの投資は、非常に投機的なものだ。市場にはほぼ規制がない。投資額の全てを失う可能性があることを覚悟しておく必要がある。なお、米ロングアイランド大学ポスト校の経済学教授である筆者は、ビットコインを保有していない)

編集=木内涼子

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