データベースの作成に当たってメサーリのチームはまず、創業者や初期の投資家の氏名、オフィスの所在地といった基本的な情報を投入することから始める。情報はホワイトペーパーや第三者が提供するデータから収集するほか、関連企業には提供を求めるなど、さまざまな方法で集めていく考え。セルキスによれば、ヘッジファンドや金融会社、大学などに所属するアナリスト40人ほどが、データベースの作成に協力するという。
メサーリは今のところ、明確な収益モデルを確立していない。ただ、その一つとして考えられるのは、ブロックチェーン企業ConsenSys(コンセンシス)が採用する「トークン・キュレーテッド・レジストリ(TCR)」を導入することだ。これは、非集中型の大学の入学プロセスのようなものだ。仮想通貨の関連企業は申請料を支払い、メサーリの仮想通貨リストに入れるかどうかの評価を受ける。
セルキスによれば、メサーリはTCRのビジネスモデルを機能させるため、「仮想通貨のプラットフォームに立派なお墨付きを与えることができる“デジタル版ミシュランガイド”のようなものになる必要がある」。同社は政府の認可を受けた自主規制組織となることを目指すわけではない。生き残っていけるかどうかは自社のブランドと、エコシステムにおいて主要なプレーヤーたちに受け入れてもらえるかどうかにかかっている。