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ロバート・スミス(Photo by Jason Kempin / Getty Images for Ripple Of Hope Awards)

フォーブスが先ごろ発表した世界長者番付で、最も裕福なアフリカ系米国人となったロバート・スミス(55)は、資産の多くを主に女性やアフリカ系米国人のための“オンランプ”づくりに投じている。

ソフトウェア業界を専門とするプライベートエクイティ(非公開株)投資会社、ビスタ・エクイティ・パートナーズの最高経営責任者(CEO)であり、およそ44億ドル(約4665億円)を保有するスミスは、富豪が存命中または死後に資産の半分以上を慈善活動に寄付することを誓約する寄付啓蒙活動、「ギビング・プレッジ(寄付誓約)」に署名した最初のアフリカ系米国人でもある。

署名した際には、「私の両親や祖父母、私が名前を知ることもない何世代ものアフリカ系米国人たちが道を開いてくれたことを、決して忘れることはない」とのコメントを残した。

ビスタのCEOであるというだけでも、スミスは多忙な身だ。それでも、ビジネスとは直接かかわらない活動に多くの時間を割いている。カーネギーホールの理事会長であり、ロバート・F・ケネディ・ヒューマンライツの理事会長でもある。人権活動では、保釈金を支払うことができない被疑者の支援に力を入れている。

また、感謝祭とクリスマスの時期には妻と家族とともに毎年、コロラド州に所有する牧場に里親のもとで育った30人を招き、一緒に休暇を過ごす。これは、スミスがコーネル大学に在学中、里親に育てられた女子学生が年末年始の休暇を過ごす場所がなく、困っている姿を目にした経験に基づいているという。社会の主流から取り残されてしまう可能性がある人たちが直面する困難に特に心を砕くスミスは、多様性と機会の平等を重視している。

ただ、そのような社会的な役割を果たすことは、必ずしも簡単なことではない。スミスと親しい歴史家で人種差別問題を研究するイブラム・ケンディは、「成功を収めた黒人は、人種差別のターゲットにされる」指摘。「ビジネスマンとして成功したロバートが公の目に触れる活動を行うのは、勇気がいることだ」と述べている。

編集=木内涼子

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