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2018.03.09

噴火続く九州新燃岳、英メディアは「007の火山」として注目

Noriyuki Araki / gettyimages.co.jp

1960年代の映画「007は二度死ぬ」に登場した宮崎・鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(しんもえだけ)が3月1日に噴火した。噴煙は上空数千メートルまで上昇し、空の便は欠航、地元住民を不安に陥れている。

新燃岳が登場したのは1967年公開の「007」。ショーン・コネリーがボンド役を演じた作品で、世界征服を狙う悪役エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドの隠れ家が火口内にあるという設定だった。

英紙「デイリーメール」はこのニュースを「007は二度死ぬ」の原題"You Only Live Twice"に絡めて、"You Only Lava Twice"というタイトルで報じた(元タイトルのLiveを溶岩を意味するLavaに変えている)。

新燃岳では3月1日に火山性微動が観測され、同日に噴火が起きた。その後、噴火活動が継続しており、噴煙は数千メートルも立ち上り、溶岩ドームも確認されている。

新燃岳は標高1421メートルの成層火山で、前回噴火したのは2017年10月だった。「007は二度死ぬ」の公開以降、今回で6回目の噴火となる。新燃岳は、若い活火山が並ぶ霧島連山の一部だ。

新燃岳にはクレーターがあるが、それは過去の噴火で噴出したマグマだまりが空になって形成されたものだ。映画ではボンドが、クレーターから内部に潜入しミサイル発射を食い止めていた。

専門家は噴火がしばらく続くとみており、九州地方の空の便への影響も続くだろう。NHKによると火山灰は上空3650メートルにまで達した。気象庁は以前から火山活動が活発になっていることを認識し、監視を続けていた。

編集=上田裕資

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