中国深センから映像革命を起こす26歳「Insta360」創業者の野望

Insta360創業者の劉靖康(リウ・ジンカン)は1991年生まれ。南京大学在学中の2014年に起業し、2015年に深圳に渡りInsta360を立ち上げた。


武器は「バイラルの力」

現状の売上シェアは海外が8割。母国の中国は2割程度という。

「この分野でも既に低価格競争が始まっている。生き残るためにはグローバル化が必須だ。Insta360は立ち上げの当初から海外のパートナーと組み、世界規模で市場を切り拓いてきた」

2016年、元DJIのリヒターがマーケティング主任に就任後、世界のインフルエンサーたちへの働きかけを活性化させている。リヒターが話す。

「先日はサッカー界のレジェンドのフランチェスコ・トッティにInsta360を使って自撮りを撮ってもらった。ポール・マッカートニーのライブのオープニングDJにも製品を使ってもらった。サーファーやスノーボーダーなど、アクションスポーツの有名選手にも製品を使ってもらい、SNSを中心に認知度を拡大していく。巨大な資本力を持たないスタートアップの武器はバイラルの力だ」

Insta360がモットーに掲げるのが「人生は短い、もっと楽しもう(Life is short, play more)」という言葉だ。平均年齢25歳のスタートアップが日常の周囲360度全てを収めるビジュアルで今、世界のソーシャルメディアを席巻しようとしている。

取材・文=上田裕資 写真=セオドア・ケイ

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