自動車販売企業「Chehaoduo (车好多)」は先日、テンセントの主導で8億1800万ドル(約867億円)のシリーズC資金調達を行った。同社は個人間の中古車販売プラットフォームの「Guazi (瓜子二手车)」と、新車販売の「毛豆新车网(Maodou)」を傘下に持っている。
今回の巨額の出資は、中国の自動車販売分野における新たなトレンドを示している。Chehaoduoは人工知能(AI)やビッグデータを販売に活用し、米国の大手「Carmax」の3倍にものぼる台数の車をオンライン経由で販売している。
CheHaoDuoはデータを活用した販売により、需要が見込める台数を事前に買い取るビジネスモデルを展開する。Guaziは300万台の車両データと1億5000万人の車のオーナーのデータを保有し、"Guaziブレイン"と呼ばれるチームがデータ解析を行っている。
同社は独自のファイナンス部門も運営し、電話番号や国民IDナンバー等の情報から、瞬時に与信審査を行い、買い手にローンを提供する。CheHaoDuoはこれまで、データ収集に多大な投資を行っており、データサイエンス部門だけで20名のエンジニアを雇用している。
中国では近年、中古車販売市場での競争が激化している。昨年10月には中古車売買プラットフォームの「大搜车(SouChe.com)」が、アリババが主導する調達ラウンドで3億3500億ドル(約355億円)を調達していた。この分野での競争は今後、さらに加熱していきそうだ。