だが、一方でこうした研究結果が示されるのは、今回が初めてではない。米国肺協会は、洗剤に含まれているアンモニアや漂白剤、その他の揮発性有機化合物(VOCs)が目や喉、肺に炎症を起こし、慢性呼吸疾患やアレルギー反応、頭痛の原因となるほか、発がんの危険性もあると警告している。
残念ながら、住宅用洗剤に含まれる全ての化学物質のリストは必ずしも入手できるものではない。米国の法律では、洗剤メーカーにそうしたリストの作成が義務付けられていないためだ。ただ、環境保護庁(EPA)は「セイファー・チョイス(Safer Choice、より安全な選択)」プログラムを推進しており、その定める基準を満たす洗剤などのリストを提供している。
ベーキングソーダ(重曹)や酢など、掃除に使えるより自然で安全なものもある。自分で洗剤に代わるものを作ることもできる(ユーチューブには作り方を紹介する動画も投稿されている)。
有害な化学物質を含む可能性がある洗剤を使用している人は、掃除をするときには扇風機やエアサーキュレーターなどを使って空気を循環させたり、ドアや窓を開けておいたりするなど、部屋の換気に注意をしておく必要がある。