中国製の無名ブランドスマホに潜む「内蔵型ウイルス」の恐怖

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スマホにプリインストールされているソフトウェアは、邪魔なだけでなく深刻な問題をはらんでいるおそれもある。新しく購入したスマホが、使用を開始する前からマルウェアに感染している可能性があるのだ。

40機種以上の低価格スマホが出荷時点で「Triada」というトロイの木馬ウイルスに感染していたことが、セキュリティ企業の「Dr.Web」の調査で判明した。Triadaは2016年から広告ネットワークを通じて配布されていたが、1年後の2017年7月には新品のアンドロイド端末に埋め込まれるようになった。

Dr.Webによると、当初はこのウイルスが組み込まれたスマホはわずか4機種だけだったという。しかし、最新の調査で42機種のスマホからTriadaが見つかったというから事態は深刻だ。

Triadaは実に悪質なマルウェアだ。アンドロイドOSのコアに入り込んで動くため、駆除するのが難しい。アプリで使っているデータを盗んだりSMSを盗聴したり、ネット検索を乗っ取ることもできる。

Dr.Webが今回発見した問題の中国製スマホは「Doogee」や「Leagoo」「Zopo」といった無名ブランドのもので、中国やチェコ、インドネシア、カザフスタン、メキシコなどで販売されていた。しかし、LGやサムスン、レノボ、ASUSのスマホも過去に同様な問題を抱えていた事例が報告されている。

編集=上田裕資

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