コミュニケーションに自信がない人ほど「情報の上流」に立つべき理由

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若手社員に勧めたい、食べログ活用術

次は、会社の接待や合コンなんかにも使える「食べログ」を使ったテクをご紹介します。まず、オープンしたてのおいしいレストランを見つけたら、食べログのレビューをチェックして、そのお店のレビューを最初に書いた人と、2番目に書いた人をフォローします。

これを、イタリアンやタイ料理などジャンル別に分けながら20軒分ほどやってみると、だんだん、名前が重なるレビュアーが出てきます。その人が、自分と味の好みが合う人であり、かつ自分の好みの情報の水源近く、つまり自分よりも情報の“上流”にいる人です。

そのレビュアーが高評価をつけたお店は、あなたの好みである可能性が高く、しかも、そのお店はまだ他の人には知られてない、まだ流行る前である可能性も高いわけです。というわけで、とにかくそのお店に行ってみます。

もしそこで料理をおいしいと思えたら、必ず毎回違う人をつれて、3日連続で行きます。すると2日目からは「今日もきてくれたんですね」と、お店の人が声をかけてくれます。そこで「今日は大事な人を連れてきました」と言うと、だいたい自分のことを覚えてくれるようになります。

大事なのはここから先です。その後、もしそのお店にしばらく行かなくなっても、半年後に行ったとき、かなりの確率でお店の人は自分のことを覚えていてくれるんです。なぜなら、流行る前のオープン当初に3日も連続できたお客さんのことは、かなり印象に残っているものです。だから「久しぶりにきました、よろしくお願いします」と言うと、かなり温かなホスピタリティを受けることができます。

僕はこういうことを社会人2年目あたりから習慣にしていました。なぜかというと、例えば目上の人を連れて行ったレストランで丁重な扱いを受けると、「こいつ、なんぜこんなにいい店で大事に扱われているんだろう」と目上の方から一目置いてもらえることがあるからです。

情報の上流にいる人を探し当てておくと、巡り巡って、コミュニケーションに役立てることもできる、ということです。もしコミュニケーションにちょっと自信がなくても「相手をよく知っている」「相手にとって魅力的な情報を知ってる」ということは自信を与えてくれ、強い武器になります。ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

文=尾原和啓

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