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I write about the importance of creativity in modern branding.


3. マインドフルな瞑想が創造性を阻む?

テキサス大学のアート・マークマン教授(心理学・マーケティング学)は先日、米スタートアップ誌インク(Inc.)の記事で、マインドフルな瞑想(めいそう)が実は創造性を阻んでいるかもしれないと指摘した。私は常々、瞑想でリラックスした心理状態は創造プロセスに効果的なはずだと考えていたが、創造性のその他の要素を考慮すると、マークマンの主張も合点が行く。

マインドフルな瞑想とは、今この瞬間に、今自分がしている呼吸に意識を集中することだ。その結果、私たちが毎日繰り返し経験する忙しい思考の往来は、完全に消えることはなくとも減少する。これは健康的な生活やストレス軽減には良いことだが、創造性とは全く逆の状態だ。

創造的に考えるには、多くの考えを行き来させることが必要になる。発散的思考は、無作為な思考を他の無作為な思考と衝突させることが必要だ。マインドフルな瞑想は、こうした創造性の重要な構成要素を排除してしまう可能性がある。

私は、さまざまな健康効果が得られる瞑想自体をやめるべきと言っているわけではない。しかし、重要なブレーンストーミングの前にするのはやめた方が良いかもしれない。

4. プラセボ効果

最後に紹介する研究は困惑しそうな調査結果だが、同時にとても面白い。イスラエル・ワイツマン科学研究所のリオール・ノイとリロン・ローゼンクランツの研究では、プラセボ(偽薬)効果は身体の病に影響するのみならず、創造性向上の方法ともなり得ると論じている。

同研究では2つのグループを使用し、典型的な創造性テストを実施した。各テストを受ける前に、一つのグループはシナモンのような刺激臭を嗅がされ、この匂いで創造性が向上すると教えられた。他方のグループも同じ匂いを嗅がされたが、それが創造性アップになるとは言われなかった。

結果として、匂いが創造性を向上させると教えられたグループは、他グループに比べて創造性テストではるかに良い成績を出した。信じられないような結果だが、自分が創造的になれると信じれば、そうなる確率が高まるのだ。素晴らしいアイデアを生むのに前向きな態度が欠かせないという証拠だ。

以上、創造性アップの方法に関する4つの研究結果を紹介した。創造性は才能というよりもスキルに近く、介入したり促したり、向上させたりできるものだということを、これらの研究は示している。

編集=遠藤宗生

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