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「働き方を選択できる社会」を創るストーリーたち


その一つが、日本で普段やっている仕事そのものはテレワークではできない、ということ。広報の仕事の一つに取材対応がありますが、取材に同席すると、その後に写真撮影がある場合はオフィスをご案内して、撮影がスムーズにいくようにフォローします。

取材同席はテレワークでできるのですが、できないのがその撮影のフォロー。ここは上司や、取材を受けた役員にお願いしたり、予めメディアの方に説明をしておくなどの対応が必要でした。会議には参加できるけど、「その場」の対応が必要なものは代替できない、というのはやってみないとわからないことでした。

またもう一つわかったことは、「一人だけテレワークって寂しい」ということです。例えば電話会議をしていて、「そういえばあの話ね……」と、私のわからない話題が出てきたことです。どうやらオフィスで雑談をしていく中で盛り上がり、会議にその続きが出てきたようなのですが、オフィスにいない私はわかりません。

テレワークをしていたが結局辞めてしまったという人に話を聞くと、みんな「オフィスで話されていることがわからないと困る」と話していましたが、このことだったのか!と。

グーグルでもテレワークを実施している人も多く、また世界中の人と働くので全員がテレビ会議でということもよくあったのですが、テレワークがよく機能していると思っていました。その時と比較して何が違うのか考えてみると、「私だけなのか、全員なのか」という点が異なります。

もちろん、普段からオフィスにいても、全ての雑談に入ることは不可能です。でも、一人だけテレワークをしていると、そもそも輪に入れていないと感じてしまうのです。ここはいくつか解決策はあると思いますが、いずれにせよテレワークが「特別なもの」になるとこうなるのだ、という実例の体験になったと思います。

昨年第一回目を実施したWork Story Awardのテーマ部門「#1.テクノロジー・AI」賞を受賞したスタディストさんは、その反対となる「終日全員テレワーク」を実施された会社です。ぜひストーリーをご覧いただければと思います。

こうした自分の体験から、最近よく話しているのは「制度を整備する前に、まずは自分がやってみることをお勧めします」ということ。やってみないと分からないこと、感じられないことは実は多くあります。立派な制度を作っても、実はフォローしきれておらず結局使われない制度になってしまうことも。

理想は大きく、でも初めの一歩は小さく、できれば自分で。「テレワークってどうなの? うちの会社でも入れるべきなの? 実はうまくいってないんだけどどうしたらいいんだろう?」と悩まれている方は、ぜひそのステップを踏んでいただくと、良い方向に進むかもしれません。

文=藤本あゆみ

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