リーダーが「いい人」であることの大切さ

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私たちは子どもの頃から、親切で誠実な人間になりましょう、と言われてきた。だがビジネスの世界ではむしろ、冷酷で自己中心的な人々が目につくことが多い。

しかし、一般的な見方とは裏腹に、前進するために他人を蹴落とす必要はない。「いい人」になることで、いかにより強く有能なリーダーになれるかを説明しよう。

受け取る以上に与える

他人やそのプロジェクト、運営、もしくは全体的な雰囲気やエネルギーに至るまで、自分が付加価値を提供できる部分がないか気にかけること。自分の努力で現状を改善できる場所を、常に探す。自己中心的でなく、人が思いもしない形で、自分の価値を提供しよう。

他人に奉仕するリーダーになれば、世界がお返しをしてくれることに気付くだろう。受け取るより与えることを楽しめる人間になることで、ビジネスだけでなく人生において、繰り返しその恩恵を受けることができるようになる。

他人を助ける

新聞配達人、新人インターン、用務員など、周囲のどんな人にも手を差し伸べる努力をしよう。助けを必要とする人には、手を差し伸べる努力をする。これを続けることで、あなたのチームやビジネスが発展するためのポジティブな支援体制が整った環境が生まれる。

リーダーであることは、吠え立てるように命令を下し、部下を犬のように従わせることではない。共通の目標を見つけ出し、それをチームとして共に達成するために、チーム内の良い関係性を支援するのがリーダーだ。よく言われることだが、チーム内には「私」は存在しない。

徹底的な正直さを持つ

他人に徹底的に正直でいるには、まず自分自身に対して徹底的に正直でなくてはならない。リーダーとしての自分の長所、短所は何か? 足りないものは? 期待以上のものを生み出せるのはどこか? このチームと、チームのニーズのために、どうしたらより良いリーダーになれるか?──このように自問自答し、自分で出した答えを必ずチームメンバーにも明示すること。

チームメンバーは、常に100%完璧な人と働きたいとは思っていない。正直さを持ち、最高の職場環境や信頼できる誠実な人間関係を共に作り上げようとしてくれる人と働きたいのだ。

正直なリーダーであることで、他の人々も自分に正直でいられるよう促すことができる。これにより、誰もが各々の長所、短所に応じたぴったりの場所で、心から自分の仕事を楽しめるようになるだろう。更に、チームをより良く変化させ、皆でもっと良く働けるように、また、協力して困難に打ち勝ち、共通目標を達成できるように促すこともできる。
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編集=遠藤宗生

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