Ad Dynamoは「アフリカ最大のデジタルマーケティング企業」として知られ、サブサハラ地域(アフリカ大陸のサハラ砂漠以南)で事業を展開。同社は2014年からツイッターのアフリカでの公式パートナーとなっている。
SNS企業にとって、アフリカ等の新興市場は今後大きな成長が見込める場所だ。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグも2016年にナイジェリアとケニアを訪れ「アフリカは我々の未来を創る場所だ」と述べた。
直近のデータで、フェイスブックのアフリカでの利用者は約1億7000万人で、ほとんどがモバイルからの利用だ。フェイスブックは2015年にアフリカに進出し、南アフリカのヨハネスブルグに現地本社を構えている。
Ad DynamoのCEOのSean Rileyによると、「安価なスマートフォンが普及し、インターネットへの接続料金の低価格化が進むなかで、アフリカではSNS利用者が急増している」という。現地では多くの通信企業らが、SNSへの接続料金を無料にするプランを打ち出し、新規の契約者を獲得している。
また、フェイスブックは「Free Basics」という独自プロジェクトを立ち上げ、これまでネットが利用できなかった地域に、ネット接続を無償提供する試みも進めている。
「収入レベルを問わず人々がネットにアクセス可能になることで、情報の民主化が進んでく。それと当時に、世界のブランドやインフルエンサーたちも、アフリカで新たなオーディエンスを獲得できる」とRileyは話す。
スナップチャットは2月6日の四半期決算発表で、前年同期比72%増の2億8570万ドル(約313億円)の売上を報告。収益面では四半期で3億5000万ドル(約384億円)の赤字だった。しかし、スナップチャットはアフリカにおいても、若い世代にとって最も魅力的なSNSに成長するとRileyは予測する。
「現在は様々なソーシャルネットワークが独自の魅力を打ち出そうとしている。スナップチャットはミレニアル世代のユーザーを最も強く惹き付けるSNSだ。Ad Dynamoはこれまで4年間、ツイッターと広告事業を行ってきた。そこで得られた知見を、スナップチャットとの取り組みに活かしていきたい」とRileyは述べた。