PRESS RELEASE

2018.03.01

ボッテガ・ヴェネタが考える、メディアのあり方

サイレンが鳴り響くなか、炎に包まれた車が静まりかえった街路を通り抜けていく謎めいた光景。シュールな映像が夢と現実のかすかな境目とは何かを問いかけ、サイレンの音は緊張を演出する。キャンペーン動画のひとつ「Miraggio(ミラッジオ)」より。photo credit: Courtesy of Bottega Veneta


『リフレクションズ』というタイトルのもと映画的なアプローチを採用したことについて、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターであるトーマス・マイヤーは語る。

「広告キャンペーンの写真を撮影していると、ストーリーをもっと伝えたい、という欲が湧いてきます。すばらしい才能の持ち主たちとユニークな環境にいると、歯車がかみ合って回り始めるのが分かります。あの女性は誰? あの男性はあそこで何をしているんだ? ここは誰の家なんだろう? そんな想像を映像化することで、ストーリーをさらに深く掘り下げられるようになりました。作品が終わった後で、筋書きをどちらにもとれるようなもの、自由に解釈できるものの方が面白い、と私は常に思っています」

いくつものプラットフォームを通じて目を奪われるような動画を展開することができる、そうマイヤーは話す。そして「ただやり方がいままでと違うだけで、同じようにダイナミックなインパクトを与えることができるはずです」と、この手法に自信を見せる。

デジタルやモバイルで楽しめるように設計されたこのキャンペーンは、カスタマーが見たいときに、見たい場所で、好きなデバイスでコンテンツを楽しめるよう最適化されている。それは、刺激的なエンターテイメントに囲まれている現代のカスタマーにメッセージを届け、ラグジュアリーを求めるカスタマーの行動の変化にあわせたアプローチともいえる。

ボッテガ・ヴェネタでは「2020年までに、デジタルトラフィックの80%以上が動画になると予測する研究もあります」と動画コンテンツの重要性を捉えている。

なお、このキャンペーンを通じて紙や静止画のコンテンツはすべて動画から切り出したもので展開する。写真、静止画を中心にした伝統的なコミュニケーションの手法を離れ、エピソードにカスタマーを引き込むイノベーティブな方法を選択するボッテガ・ヴェネタ。この大胆な試みを「グローバルブランドにとって必然の変化といえる」と位置づけること自体が、ブランドのモダンでイノベーティブな姿勢を示しているということもいえる。

Miraggio


196.6MHz

編集=青山鼓

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