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Pushish Images / shutterstock

デジタル化をすべき理由は合理的で、その方法も容易に見えるかもしれない。しかし、そこには“落とし穴”もある。

デジタル化で陥りがちな罠は、「カーゴ・カルト(神が天から飛行機で文明の利器を運ぶという積荷信仰のこと)」の例で説明できる。かつて、ノーベル物理学者のリチャード・ファインマンは学生たちに形ばかりの科学研究がいかに無意味であるかを説く際、この「カーゴ・カルト」を引き合いに出したものだ。

第二次世界大戦中、米軍の輸送機が定期的にサモア島へ着陸しては島民にコーラやタバコ、チョコレートなどを分け与えた。終戦が近づき、輸送が途絶えるようになると、西欧の物資が恋しい島民が木製の飛行機や竹で作られたヘッドフォンを使って輸送機を“呼び戻そう”としたのである。島民は輸送機が物資を運ぶことを理解していたが、誤った結論を導き出したのだ。

企業もデジタル化で似たような過ちをしがちである。以下、代表的なものをご紹介しよう。

社内にデジタル部門を開設する

核事業からはほど遠い部署に少額の予算で若手社員を集めてデジタル部門を立ち上げたところで、核事業に効果的な影響を与えるのは不可能だ。無駄ではないが、根本的な解決策にはならない。

見せかけのデジタル化

なんでもデジタル的なことに取り組めばいいというものではない。よくあるのが、学生インターンにSNSを使って広報活動をさせたりする会社。また企業がデータをやみくもに集めたりするのも、それを活用する意思がなければ効果的ではない。

効率化だけが目的のデジタル化

大量生産時代の“負の遺産”。「デジタル化」と聞けば、システム化や効率化を考えがちだが、本当に考えるべきなのは、「スケール」や「事業の価値を高める手段」としてのデジタル化である。

文 = アナンド・スワミナサン & ユルゲン・メッファール/デジタル・マッキンゼー

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